可児市・美濃加茂市ほか「Kanisan club」| 2017年2月号掲載

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多文化共生第11弾

地域経済を担う 人材として共に学ぶ

外国籍人口が岐阜県内でも上位の可児市、美濃加茂市。日本人と共生し、
豊かなまちづくりに参加するため、多くの人が学び、働いています。
今回はばら教室KANIで学ぶ児童・生徒、そして可児市国際交流協会が開講するコースを紹介します。

■日本の学校で 生き生きと輝くために 新たな挑戦を続ける ばら教室KANI
 これまで、600人以上が修了していったばら教室KANI。修了式には可児市教育委員会、そして在籍校の校長や教員などが毎回出席します。修了する児童・生徒がそれぞれ日本語で感謝の言葉と、これからの抱負を発表します。たくさんの人が見守る中、緊張の面持ちで起立する子ども。一生懸命覚えた日本語で「お父さん、お母さん、ばら教室に通わせてくれてありがとう」と言葉を送ると、涙を流して喜ぶ保護者の姿もありました。<br /> 日本の学校が式の練習を重ねるのと同じように、修了式に向け、何度かリハーサルを行いました。当日は無駄話をせず、しっかりと前を向き、厳かな雰囲気のなかで進行していきました。<br /> 「いま未来の扉を開けるとき悲しみや苦しみがいつの日か喜びに変わるだろう」と、まるでばら教室KANIで学ぶ子どもたちの将来を歌うかのような合唱曲『BELIEVE』を在室生とともに歌うと、式はいよいよ終わりを迎えます。<br /> 「ばら教室はまちがえてもよいところ」と教室の廊下に掲示されています。上野室長の言葉で、子どもも親も、この考えを大切に日々の学習や生活に取り組んでいます。「違う国から来て、日本語や日本の文化が分からないのは当然です。恥ずかしがらずに、どんどん発言してほしい」と大口先生。一人でも多くの子どもが日本の学校で生き生きと生活できるよう、全力でサポートをしています。

3カ月間頑張ったこと、子どもたちの良いところを紹介しながら修了証が手渡されます

 約6000人の外国人が暮らす可児市。各小学校や中学校では、多くの外国人児童・生徒が学んでいます。過去には、日本語が話せない、日本の学校の規則を知らないといったことから、途中で通学を諦めてしまったり、学校内で孤立してしまったりする子どもがいました。その状況を打破しようと、2005年、可児市は教育委員会による「ばら教室KANI」を開設しました。現在は、ブラジル、フィリピンの子どもを中心に、25人が学んでいて、教室は常にいっぱいです。日本の学校に入る前に、日本語や学校のルールを子どもだけでなく、保護者にも伝えています。
 「今年度初めて挑戦したことがいくつかあります」と話し始める大口裕子先生。その一つに11月に市内で行われた「小学校音楽会」がありました。ばら教室KANIは約3カ月を目途に児童・生徒が修了していくため、年間を通じて同じメンバーで合唱の練習ができません。「11月に在籍する児童・生徒たちが、これまで修了した子どもたちからの”歌のバトン“を引き継ぎながら心をこめて歌いました」と振り返ります。
 通学する予定の学校を修了前に見学し、日本の学校で頑張る自分をイメージするなど、スムーズに学校生活に入れるよう工夫もしました。取材に訪れた修了式当日、「みなさん、よく頑張りました。でも、ばら教室修了がゴールではありません。学校に通うともっと楽しいことや大変なことがたくさんあります」と子どもたちを励ます上野哲則室長の言葉が印象的でした。
■修了式で仲間・親・先生に感謝 力強く日本の学校に通います
 これまで、600人以上が修了していったばら教室KANI。修了式には可児市教育委員会、そして在籍校の校長や教員などが毎回出席します。修了する児童・生徒がそれぞれ日本語で感謝の言葉と、これからの抱負を発表します。たくさんの人が見守る中、緊張の面持ちで起立する子ども。一生懸命覚えた日本語で「お父さん、お母さん、ばら教室に通わせてくれてありがとう」と言葉を送ると、涙を流して喜ぶ保護者の姿もありました。<br /> 日本の学校が式の練習を重ねるのと同じように、修了式に向け、何度かリハーサルを行いました。当日は無駄話をせず、しっかりと前を向き、厳かな雰囲気のなかで進行していきました。<br /> 「いま未来の扉を開けるとき悲しみや苦しみがいつの日か喜びに変わるだろう」と、まるでばら教室KANIで学ぶ子どもたちの将来を歌うかのような合唱曲『BELIEVE』を在室生とともに歌うと、式はいよいよ終わりを迎えます。<br /> 「ばら教室はまちがえてもよいところ」と教室の廊下に掲示されています。上野室長の言葉で、子どもも親も、この考えを大切に日々の学習や生活に取り組んでいます。「違う国から来て、日本語や日本の文化が分からないのは当然です。恥ずかしがらずに、どんどん発言してほしい」と大口先生。一人でも多くの子どもが日本の学校で生き生きと生活できるよう、全力でサポートをしています。

姿勢正しく、おしゃべりをすることなく修了式を進める子どもたち。保護者も後ろから見守ります

 これまで、600人以上が修了していったばら教室KANI。修了式には可児市教育委員会、そして在籍校の校長や教員などが毎回出席します。修了する児童・生徒がそれぞれ日本語で感謝の言葉と、これからの抱負を発表します。たくさんの人が見守る中、緊張の面持ちで起立する子ども。一生懸命覚えた日本語で「お父さん、お母さん、ばら教室に通わせてくれてありがとう」と言葉を送ると、涙を流して喜ぶ保護者の姿もありました。
 日本の学校が式の練習を重ねるのと同じように、修了式に向け、何度かリハーサルを行いました。当日は無駄話をせず、しっかりと前を向き、厳かな雰囲気のなかで進行していきました。
 「いま未来の扉を開けるとき悲しみや苦しみがいつの日か喜びに変わるだろう」と、まるでばら教室KANIで学ぶ子どもたちの将来を歌うかのような合唱曲『BELIEVE』を在室生とともに歌うと、式はいよいよ終わりを迎えます。
 「ばら教室はまちがえてもよいところ」と教室の廊下に掲示されています。上野室長の言葉で、子どもも親も、この考えを大切に日々の学習や生活に取り組んでいます。「違う国から来て、日本語や日本の文化が分からないのは当然です。恥ずかしがらずに、どんどん発言してほしい」と大口先生。一人でも多くの子どもが日本の学校で生き生きと生活できるよう、全力でサポートをしています。
■進学や就職の 選択肢を広げるため さまざまな コースを開講中
 約10年前と比べ、外国籍生徒の高校進学率は格段に上がりました。大学進学を果たしたり、企業に就職する生徒が出てくるなど、環境は改善の一途をたどっています。しかし、外国の学校から編入した生徒にとって、中学卒業程度認定試験を受けるのは簡単ではありません。一度の試験で合格を勝ち取ることは難しく、3度、4度と挑戦を重ねるうちに諦めてしまう生徒もいます。<br /> 可児市国際交流協会では、生徒に対して「中卒認定に挑戦し続けるか、他の道を選ぶか」といった提案をしています。その一つが美濃加茂市にある国際たくみアカデミー入学へのチャレンジです。国際たくみアカデミーは、モノづくり分野に関する総合的な教育訓練機関で、岐阜県が運営しています。今年度から入学資格を一部緩和し、15歳以上と、裾野を広げました。国際交流協会では在住外国人の子どもの進学支援教室「さつき教室」と中学校卒業程度認定試験対策などを行う「かがやき教室」の生徒を対象として、国際たくみアカデミー受験対策の「たくみコース」を開設。現在4人が1月27日に行われる試験に向けて学んでいます。<br /> 「機械加工技術や機械設計製図を学ぶ設備システム科と住宅建築科の受験要項が15歳以上となりました。どちらの分野も将来、職についたときに職人に囲まれて仕事をします。専門用語やこの地方ならではの言葉づかいなど、外国人生徒がすぐに理解できるように工夫しています」と話すのは、ボランティアで講師を務める愛可茂プロジェクトの中嶋和則さん。フレビアでの受験対策は座学に限らず、愛可茂プロジェクトが管理する土地での実習もします。また、株式会社御嵩建築など、地元の企業の協力を得て実際の建築現場に足を運ぶこともあります。<br /> 「たくみアカデミーを卒業し、地元にある企業に就職して、活躍できる人材を育てたい」と中嶋さんは熱を込めました。<br /> 文/遠藤千明

可児市国際交流協会のフレビアだけでなく外での実習も盛んです

 約10年前と比べ、外国籍生徒の高校進学率は格段に上がりました。大学進学を果たしたり、企業に就職する生徒が出てくるなど、環境は改善の一途をたどっています。しかし、外国の学校から編入した生徒にとって、中学卒業程度認定試験を受けるのは簡単ではありません。一度の試験で合格を勝ち取ることは難しく、3度、4度と挑戦を重ねるうちに諦めてしまう生徒もいます。
 可児市国際交流協会では、生徒に対して「中卒認定に挑戦し続けるか、他の道を選ぶか」といった提案をしています。その一つが美濃加茂市にある国際たくみアカデミー入学へのチャレンジです。国際たくみアカデミーは、モノづくり分野に関する総合的な教育訓練機関で、岐阜県が運営しています。今年度から入学資格を一部緩和し、15歳以上と、裾野を広げました。国際交流協会では在住外国人の子どもの進学支援教室「さつき教室」と中学校卒業程度認定試験対策などを行う「かがやき教室」の生徒を対象として、国際たくみアカデミー受験対策の「たくみコース」を開設。現在4人が1月27日に行われる試験に向けて学んでいます。
 「機械加工技術や機械設計製図を学ぶ設備システム科と住宅建築科の受験要項が15歳以上となりました。どちらの分野も将来、職についたときに職人に囲まれて仕事をします。専門用語やこの地方ならではの言葉づかいなど、外国人生徒がすぐに理解できるように工夫しています」と話すのは、ボランティアで講師を務める愛可茂プロジェクトの中嶋和則さん。フレビアでの受験対策は座学に限らず、愛可茂プロジェクトが管理する土地での実習もします。また、株式会社御嵩建築など、地元の企業の協力を得て実際の建築現場に足を運ぶこともあります。
 「たくみアカデミーを卒業し、地元にある企業に就職して、活躍できる人材を育てたい」と中嶋さんは熱を込めました。
 文/遠藤千明

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