長久手市・日進北部「ひまわりくらぶ」| 2017年5月号掲載

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自然と共存した暮らしを再現

心が躍る! 「サツキとメイの家」

愛・地球博記念公園(モリコロパーク)の西駐車場から歩いて、10分。
案内に沿って進み、入り口の門を抜けると、赤い屋根に白い壁の家が現れます。
この家は、映画『となりのトトロ』の主人公・サツキとメイが暮らす草壁家。
引っ越してきたばかりのサツキとメイのように、
柱を揺らしたり、押し入れをのぞいたりして
家中を探検してみませんか。

■100万人以上が訪れた ジブリの名作映画の世界
 モリコロパークにある家は、映画から約1年後の草壁家。映画の中では入院していたお母さんも家に戻り、家族4人で生活しています。<br /> 家の中には、作中で登場する洋服や小物はもちろん、お母さんの持ち物など、隅々まで物が置かれています。展示品は小さなおもちゃなどを含めて、すべて本物。かまどや井戸、薪風呂は実際に触ることができ、水を出したり風呂釜をのぞいたりと、子どもから大人までが楽しめます。スタッフのみなさんは、「実際に展示品に触れられる施設は少ないと思います。引き出しやタンス、押し入れを、時間の許す限り開けてみてください」と、にこり。昭和30年当時を思わせる植栽も見どころです。<br /> 映画の世界観を守るため、監修するスタジオジブリのスタッフが2年に一度訪問。10年の節目を迎えた昨年は、存続していくかどうかが検討されました。「日本家屋は修繕を繰り返して何百年と持つものなので、心配ありません。しかし、展示品は自由に触れられる分、劣化が進んでいました」と大加さん。特に書斎は日当たりがよく、本などの日焼けが進み、生活感が薄れていました。まるで現在も主人公たちが家に住んでいるようなリアリティーこそが、来場者の気持ちを高める大切な要素。2017年1月から約2カ月かけて、展示品の修繕や取り替え、追加を実施しました。<br /> リニューアル後、展示品は5000点から5900点に増加。その中には、2015年にモリコロパークで実施された、第32回全国都市緑化あいちフェア「ジブリの大博覧会」で一般募集した100点も含まれています。「これまで大事に保管されていた、思い出の品々ばかりです。提供してくださった方から、『たくさんの人に見てもらえてうれしい』と喜んでいただけました」と大加さんは目を細めます。

観覧時間は30分。細部まで見てほしいと室内では撮影を禁止にしています。
観覧チケットは当日券もありますが、
土日や祝日は早い時間に無くなってしまうことも多いそう

 2005年に開かれた愛・地球博の人気パビリオンのひとつ「サツキとメイの家」は、森林体感ゾーンのパビリオンとして設置されました。当時は予約受付のサイトがパンクし、往復ハガキでの抽選になったほど。万博期間中に観覧できた人は、地元の人でも少ないのではないでしょうか。
 映画『となりのトトロ』は、1988年公開のスタジオジブリ作品。監督は日本を代表する映画監督・宮崎駿さんです。自然あふれる昭和30年代の田舎まちを舞台に、サツキとメイの姉妹が不思議な生き物・トトロと出会い、交流するストーリーです。
 映画の設定は昭和35年。「昭和30年代の日本は、自然と人の距離が近く、共存した生活をしていました。作中にも当時の暮らしぶりがよく描かれています。それが万博のテーマ『自然の叡智』にマッチしました」と愛・地球博記念公園管理事務所企画・調整グループの大加靖幸さんは話します。
 家造りには、宮崎駿監督の長男・宮崎吾郎さんが参加。「展示品ではなく、本物の家を造ろう」と、昭和初期の工法や材料にこだわって、約1年かけて造り上げました。その後、エイジング加工が施され、作中の草壁家が再現されています。
 万博のパビリオンは閉幕後に解体されますが、サツキとメイの家は完成度や人気の高さから、保存が検討されました。さまざまな討議の結果、都市公園として整備される愛・地球博記念公園(モリコロパーク)に、そのまま残されました。
 1年の整備期間を経て、2006年7月に運営を再開。人気は衰えることなく、年間約10万人が訪れ、昨年5月には100万人を突破しました。
■見て、触れて、探して学ぶ 昭和30年代の暮らし
 モリコロパークにある家は、映画から約1年後の草壁家。映画の中では入院していたお母さんも家に戻り、家族4人で生活しています。<br /> 家の中には、作中で登場する洋服や小物はもちろん、お母さんの持ち物など、隅々まで物が置かれています。展示品は小さなおもちゃなどを含めて、すべて本物。かまどや井戸、薪風呂は実際に触ることができ、水を出したり風呂釜をのぞいたりと、子どもから大人までが楽しめます。スタッフのみなさんは、「実際に展示品に触れられる施設は少ないと思います。引き出しやタンス、押し入れを、時間の許す限り開けてみてください」と、にこり。昭和30年当時を思わせる植栽も見どころです。<br /> 映画の世界観を守るため、監修するスタジオジブリのスタッフが2年に一度訪問。10年の節目を迎えた昨年は、存続していくかどうかが検討されました。「日本家屋は修繕を繰り返して何百年と持つものなので、心配ありません。しかし、展示品は自由に触れられる分、劣化が進んでいました」と大加さん。特に書斎は日当たりがよく、本などの日焼けが進み、生活感が薄れていました。まるで現在も主人公たちが家に住んでいるようなリアリティーこそが、来場者の気持ちを高める大切な要素。2017年1月から約2カ月かけて、展示品の修繕や取り替え、追加を実施しました。<br /> リニューアル後、展示品は5000点から5900点に増加。その中には、2015年にモリコロパークで実施された、第32回全国都市緑化あいちフェア「ジブリの大博覧会」で一般募集した100点も含まれています。「これまで大事に保管されていた、思い出の品々ばかりです。提供してくださった方から、『たくさんの人に見てもらえてうれしい』と喜んでいただけました」と大加さんは目を細めます。

お母さんが退院し、4人で暮らしている草壁家の生活が覗けます

 モリコロパークにある家は、映画から約1年後の草壁家。映画の中では入院していたお母さんも家に戻り、家族4人で生活しています。
 家の中には、作中で登場する洋服や小物はもちろん、お母さんの持ち物など、隅々まで物が置かれています。展示品は小さなおもちゃなどを含めて、すべて本物。かまどや井戸、薪風呂は実際に触ることができ、水を出したり風呂釜をのぞいたりと、子どもから大人までが楽しめます。スタッフのみなさんは、「実際に展示品に触れられる施設は少ないと思います。引き出しやタンス、押し入れを、時間の許す限り開けてみてください」と、にこり。昭和30年当時を思わせる植栽も見どころです。
 映画の世界観を守るため、監修するスタジオジブリのスタッフが2年に一度訪問。10年の節目を迎えた昨年は、存続していくかどうかが検討されました。「日本家屋は修繕を繰り返して何百年と持つものなので、心配ありません。しかし、展示品は自由に触れられる分、劣化が進んでいました」と大加さん。特に書斎は日当たりがよく、本などの日焼けが進み、生活感が薄れていました。まるで現在も主人公たちが家に住んでいるようなリアリティーこそが、来場者の気持ちを高める大切な要素。2017年1月から約2カ月かけて、展示品の修繕や取り替え、追加を実施しました。
 リニューアル後、展示品は5000点から5900点に増加。その中には、2015年にモリコロパークで実施された、第32回全国都市緑化あいちフェア「ジブリの大博覧会」で一般募集した100点も含まれています。「これまで大事に保管されていた、思い出の品々ばかりです。提供してくださった方から、『たくさんの人に見てもらえてうれしい』と喜んでいただけました」と大加さんは目を細めます。
■一年中楽しめる草壁家 季節に合わせたイベントも
 赤と白のツートンカラーが目を引く草壁家。これからの季節は、周辺の木々の緑と青空が相まって、一層の見栄えが楽しめます。「サツキとメイの家は通年楽しめる施設。季節によって衣替えされていたり、カレンダーの月が変わっていたりと、何度訪れても新しい発見があります」。夏は作中の季節とも重なり、多くの人々の来場が予想されています。<br /> また、イベントも開催しています。薪で焚いた風呂に入浴ができたり、かまどでご飯と味噌汁を調理したりと、展示品を使ったプログラムが来場者を楽しませました。「本物の家だからこそ、使うほど生活感が増します。薪を焚いたことで暖も取れ、昔の冬の暮らしを体験していただけました」。当時は空調機が家庭に浸透していなかった時代。「サツキのメイの家」では、快適に暮らすための知恵を肌で感じながら学べます。<br /> 映画の公開から四半世紀以上が経過。公開時、トトロの世界に夢中になった子どもが、親の世代になりました。親子3世代で訪れる人も多く、おじいちゃんやおばあちゃんがかつての生活を、子や孫に伝えている姿がよく見られるといいます。<br /> 「10年前の万博のときに子どもだった人が大人になって訪れてみると、違った見え方がすると思います。メイの帽子やカバンなど、どうしても発見できないアイテムがあれば、気軽に声をかけてくださいね」とスタッフのみなさんは呼びかけます。<br /> 愛知県最大級の大きさを誇るモリコロパーク。少し足を伸ばして、サツキとメイの家にも訪れてみてはいかがでしょうか。トトロやまっくろくろすけとの不思議な出会いが、待っているかもしれません。<br /> 文/青野穂波

リニューアルで加わったサツキのランドセル。昭和30年代に小学生だった旧姓・草壁さんのものだそう

 赤と白のツートンカラーが目を引く草壁家。これからの季節は、周辺の木々の緑と青空が相まって、一層の見栄えが楽しめます。「サツキとメイの家は通年楽しめる施設。季節によって衣替えされていたり、カレンダーの月が変わっていたりと、何度訪れても新しい発見があります」。夏は作中の季節とも重なり、多くの人々の来場が予想されています。
 また、イベントも開催しています。薪で焚いた風呂に入浴ができたり、かまどでご飯と味噌汁を調理したりと、展示品を使ったプログラムが来場者を楽しませました。「本物の家だからこそ、使うほど生活感が増します。薪を焚いたことで暖も取れ、昔の冬の暮らしを体験していただけました」。当時は空調機が家庭に浸透していなかった時代。「サツキのメイの家」では、快適に暮らすための知恵を肌で感じながら学べます。
 映画の公開から四半世紀以上が経過。公開時、トトロの世界に夢中になった子どもが、親の世代になりました。親子3世代で訪れる人も多く、おじいちゃんやおばあちゃんがかつての生活を、子や孫に伝えている姿がよく見られるといいます。
 「10年前の万博のときに子どもだった人が大人になって訪れてみると、違った見え方がすると思います。メイの帽子やカバンなど、どうしても発見できないアイテムがあれば、気軽に声をかけてくださいね」とスタッフのみなさんは呼びかけます。
 愛知県最大級の大きさを誇るモリコロパーク。少し足を伸ばして、サツキとメイの家にも訪れてみてはいかがでしょうか。トトロやまっくろくろすけとの不思議な出会いが、待っているかもしれません。
 文/青野穂波

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