越前・鯖江「たんなんくらぶ」| 2018年1月号掲載

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Hana道場

鯖江のものづくり拠点、 ここにあり!

地域みっちゃく生活情報誌Ⓡ「たんなんくらぶ」では、毎月、地元のさまざまな魅力を巻頭特集としてお届けします。記念すべき創刊号では、NPO法人エル・コミュニティが運営する「Hana道場」の活動を紹介。IT(情報技術)×ものづくりに取り組む現場を訪ねました。

■コンテストをきっかけに 基盤となる団体を設立
 全国のさまざまな企業もコンテストの動きに注目します。そんな中で出会ったのが、ドイツに本社を置くソフトウエア会社SAPの日本法人、SAPジャパンの関係者でした。株式会社jig.jp代表取締役の福野泰介さんも交えて話し合い、「鯖江市のIT化を推進し、IT人材を育てたい」と合致。2015年11月、Hana道場が誕生したのです。 <br /> 「鯖江市は眼鏡や漆器、繊維などの地場産業からなる『ものづくりのまち』です。Hana道場は、ものづくりに触れる機会の提供と発信拠点の役割を担っています」と竹部さん。ものづくり女子道場と銘打ち、1500年の歴史がある越前和紙を使用した「お華づくりワークショップ」や、地元の大工を講師に招いたDIY講座(木工講座)などを開催してきました。それらの活動風景を写真や動画に収め、SNSや動画共有ウェブサイトなどで投稿と情報発信しています。

右から、中村正一さん、NPO法人エル・コミュニティ代表の竹部美樹さん、岡本英憲さん。Hana道場は主に3人で運営しています

 JR鯖江駅から北西へ約5分歩くと、松阜神社の一の鳥居が見えてきます。傍にある板張り2階建ての建造物は、1935年に建てられた国登録有形文化財の旧鯖江地方織物検査所です。年貢に絹を納めるなど、古くから織物と関わりがあった鯖江市。近代繊維産業の歴史を物語る施設として、大切に管理されています。
 1階は、さばえ現代美術センターとして活用され、作品展などを開催。倉庫だった2階を借り、ITものづくり道場を運営しているのがHana道場です。
 「活動のはじまりは、『鯖江市地域活性化プランコンテスト』。開催にあたってNPO法人と学生団体を立ち上げました」と、NPO法人エル・コミュニティ代表の竹部美樹さんは話します。
 「鯖江市地域活性化プランコンテスト」とは、参加者一人ひとりが鯖江市長となり、街を良くするためのプランを考えて発表するもの。全国の活発な学生が参加し、2017年に10回目の開催を迎えました。「市長をやりませんか?」のキャッチフレーズが書かれたポスターを、街中で見かけた人も多いのではないでしょうか。そんなコンテストをサポートするのが、主に福井県内の大学生で構成する学生団体with。2011年に設立し、ギネス世界記録の樹立や日中友好事業など多彩な活動をしています。
■ものづくりの場を提供 人とつながり新たな世界へ
 全国のさまざまな企業もコンテストの動きに注目します。そんな中で出会ったのが、ドイツに本社を置くソフトウエア会社SAPの日本法人、SAPジャパンの関係者でした。株式会社jig.jp代表取締役の福野泰介さんも交えて話し合い、「鯖江市のIT化を推進し、IT人材を育てたい」と合致。2015年11月、Hana道場が誕生したのです。 <br /> 「鯖江市は眼鏡や漆器、繊維などの地場産業からなる『ものづくりのまち』です。Hana道場は、ものづくりに触れる機会の提供と発信拠点の役割を担っています」と竹部さん。ものづくり女子道場と銘打ち、1500年の歴史がある越前和紙を使用した「お華づくりワークショップ」や、地元の大工を講師に招いたDIY講座(木工講座)などを開催してきました。それらの活動風景を写真や動画に収め、SNSや動画共有ウェブサイトなどで投稿と情報発信しています。

木工ワークショップを開き、木枠シェルフやカフェトレーなどを制作しました

 全国のさまざまな企業もコンテストの動きに注目します。そんな中で出会ったのが、ドイツに本社を置くソフトウエア会社SAPの日本法人、SAPジャパンの関係者でした。株式会社jig.jp代表取締役の福野泰介さんも交えて話し合い、「鯖江市のIT化を推進し、IT人材を育てたい」と合致。2015年11月、Hana道場が誕生したのです。 
 「鯖江市は眼鏡や漆器、繊維などの地場産業からなる『ものづくりのまち』です。Hana道場は、ものづくりに触れる機会の提供と発信拠点の役割を担っています」と竹部さん。ものづくり女子道場と銘打ち、1500年の歴史がある越前和紙を使用した「お華づくりワークショップ」や、地元の大工を講師に招いたDIY講座(木工講座)などを開催してきました。それらの活動風景を写真や動画に収め、SNSや動画共有ウェブサイトなどで投稿と情報発信しています。
■イチゴジャムがつむぐ未来 IT人材の育成を目指す
 旧鯖江地方織物検査所の木製階段を上ると、窓からは太陽光が差し込み、温かな雰囲気に包まれています。室内で目を引くのは、壁にかけられた大きなホワイトボードのほか、3Dプリンターやレーザーカッター、プログラミング専用のパソコンボードIchigoJam(以下イチゴジャム)の先進機器。平日と日曜の営業時間内や、プログラミングスクール開講日に合わせて鯖江市内外から訪れた4歳〜70歳代までの参加者が、機器を使ってものづくりを楽しんでいます。<br /> イチゴジャムは福野さんが開発した、パソコンの基盤。あらかじめ決められた文字をイチゴジャムにつなげたキーボードで打ち込むと、小型モニターに入力内容が映し出され、作動します。たとえば、「LED1」と打つと、イチゴジャムにつけられたランプが光るなどです。<br /> プログラミングスクールでは、男の子は基盤に部品を取りつけるものづくりの工程に熱中し、女の子はイチゴジャムにスピーカーを取りつけてピアノ演奏を楽しむなど、男女で喜ぶポイントが異なるそう。竹部さんは「イチゴジャムを通して、自分の興味があることに集中してほしい」とほほ笑みます。<br /> Hana道場スタッフで三重県出身の中村正一さんは、大学時代を福井県で過ごしました。学生団体withで活動する中、鯖江市の魅力に引かれて定住を決意。「学生が主役になれる街です。のびのびと学び、イベントに関わりながら、物事に対して責任感が芽生えました」と振り返ります。現在は道場運営のほか、プログラミングスクールのアシスタントもしています。「子どもたちの自由な発想と成長を見て、大人たちは気づかされる時が多い」と喜びもひとしお。今後の課題は、参加率が低い中高生にも道場を活用してもらうこと。広報活動をまい進し、参加者同士の交流を深めようと取り組んでいます。<br /> SAPジャパンだけでなく、今や名立たる企業がスポンサーにつくHana道場。「2020年から、小学校でのプログラミング教育が必修化されます。ITものづくり道場だからこそ、子どもや保護者、教師のサポートをしたい」と前を見据える竹部さん。鯖江市の未来を担う人材育成施設として、今後の活躍に期待が高まります。

IchigoJamづくりを体験。子どもたちは真剣な表情で向き合っていました

 旧鯖江地方織物検査所の木製階段を上ると、窓からは太陽光が差し込み、温かな雰囲気に包まれています。室内で目を引くのは、壁にかけられた大きなホワイトボードのほか、3Dプリンターやレーザーカッター、プログラミング専用のパソコンボードIchigoJam(以下イチゴジャム)の先進機器。平日と日曜の営業時間内や、プログラミングスクール開講日に合わせて鯖江市内外から訪れた4歳〜70歳代までの参加者が、機器を使ってものづくりを楽しんでいます。
 イチゴジャムは福野さんが開発した、パソコンの基盤。あらかじめ決められた文字をイチゴジャムにつなげたキーボードで打ち込むと、小型モニターに入力内容が映し出され、作動します。たとえば、「LED1」と打つと、イチゴジャムにつけられたランプが光るなどです。
 プログラミングスクールでは、男の子は基盤に部品を取りつけるものづくりの工程に熱中し、女の子はイチゴジャムにスピーカーを取りつけてピアノ演奏を楽しむなど、男女で喜ぶポイントが異なるそう。竹部さんは「イチゴジャムを通して、自分の興味があることに集中してほしい」とほほ笑みます。
 Hana道場スタッフで三重県出身の中村正一さんは、大学時代を福井県で過ごしました。学生団体withで活動する中、鯖江市の魅力に引かれて定住を決意。「学生が主役になれる街です。のびのびと学び、イベントに関わりながら、物事に対して責任感が芽生えました」と振り返ります。現在は道場運営のほか、プログラミングスクールのアシスタントもしています。「子どもたちの自由な発想と成長を見て、大人たちは気づかされる時が多い」と喜びもひとしお。今後の課題は、参加率が低い中高生にも道場を活用してもらうこと。広報活動をまい進し、参加者同士の交流を深めようと取り組んでいます。
 SAPジャパンだけでなく、今や名立たる企業がスポンサーにつくHana道場。「2020年から、小学校でのプログラミング教育が必修化されます。ITものづくり道場だからこそ、子どもや保護者、教師のサポートをしたい」と前を見据える竹部さん。鯖江市の未来を担う人材育成施設として、今後の活躍に期待が高まります。

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